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デジコン編集部 2024.9.24

KDDIグループと清水建設、Starlink活用したトンネル建設現場の「3D点群データリアルタイム伝送」に成功

CONTENTS
  1. 革新的な3D点群データ圧縮技術
  2. 建設現場の遠隔管理を実現
  3. 建設DXの未来を拓く
  4. 国土交通省の目標達成に貢献
KDDIグループと清水建設は、北海道新幹線の渡島トンネル建設現場において、Starlinkを利用した通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を活用し、3D点群データのリアルタイム伝送実証に世界で初めて成功した。

この技術革新は、建設現場のDXを加速させ、「2024年問題」として懸念される建設業界の労働時間削減と人手不足対策に大きく貢献する可能性を秘めている。

革新的な3D点群データ圧縮技術


本実証の核心となるのは、KDDI総合研究所が開発した3D点群データのリアルタイムエンコーダーである。この技術は、国際標準方式G-PCCに対応し、データ伝送に必要な帯域を約1/20に削減することに成功した。これにより、従来数時間を要していた3D点群データの確認作業が、わずか10秒以内で可能となった。

建設現場の遠隔管理を実現


実証実験では、四足歩行ロボットやドローンに搭載したLiDAR 3Dスキャナーで撮影したトンネル建設現場の3D点群データを、Satellite Mobile Link経由で東京都内の清水建設の拠点へリアルタイムで伝送した。


この技術により、施工進捗や壁面の異常を遠隔からリアルタイムで確認できるようになり、定期巡回や施工管理の大幅な効率化が期待できる。

建設DXの未来を拓く


この技術の実用化により、建設現場の遠隔操作や自動化が進み、施工管理や監視・検査の効率が飛躍的に向上する可能性がある。


特に、BIM(Building Information Modeling)データとの即時比較による出来形管理や、進捗確認、鉄筋検査、コンクリート打設検査での異常検知など、建設プロセス全体の最適化が見込まれる。

国土交通省の目標達成に貢献


国土交通省が掲げる「i-Construction 2.0」の目標、すなわち2040年度までに建設現場の生産性を1.5倍に拡大し、3割以上の省人化を達成するという目標に向けて、本技術は重要な役割を果たすことが期待される。

KDDIグループと清水建設は、この革新的な技術を軸に、建設・土木分野におけるさらなる技術発展を目指し、研究開発と社会実装を進めていく方針だ。


参考・画像元:清水建設プレスリリースより
WRITTEN by

デジコン編集部

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