名古屋という大都市を抱えながら、自動車産業が象徴的な三河地方、陶磁器や繊維産業が盛んな尾張地方と多様な産業集積地を持つ愛知県。
工業製品出荷額では長年日本一を誇っている。
土木・建設業は、都市の発展や各産業と密接な関係にあり、名古屋駅周辺をはじめとした都市部の再開発、リニア中央新幹線関連工事、三河湾沿岸の港湾・臨海部整備、工場や物流施設の建設など、多様な建設需要が同時並行で動いている。
加えて、人口全国4位の約745万人が暮らす県として、老朽化した道路や橋梁、上下水道の更新、防災・減災対策といった、社会基盤を維持するための工事も欠かせない。
こうした環境の中で、愛知県の建設・土木会社には、単なる施工力だけでなく、工程管理力、技術提案力、さらにはDXを活用した生産性向上や環境配慮への対応など、総合的な力が求められる。
産業インフラと都市インフラが絡み合う地域ならではの現場経験が、各社の強みとして蓄積されてきた。
本記事では、そんな愛知県の総合土木・建設業界の最前線にいる15社を紹介する。各社の歴史、特徴的な技術、代表的なプロジェクト、そして最新の取り組みなどを詳しく見ていこう。
1949年にわずか5名で創業し、東海圏を代表するゼネコンのひとつへと発展を遂げた矢作建設工業は、名古屋市に本社を置く東証プライム上場企業だ。
2025年3月期の売り上げは1400億円を超える。1950年には名古屋鉄道から軌道敷内工事を初めて受注して以来、密接な関係が続いており、線路の維持・補修、高架化、駅舎の建築・改修などを数多く担当していることも特徴だ。

建築事業では、東海エリア最大規模の設計部門を構えており、マンションやオフィス、商業施設、駅、工場といった幅広い分野で実績を積み重ねている。
IKEA長久手、コートヤード・バイ・マリオット名古屋などの宿泊施設、中部国際空港(セントレア)旅客ターミナルビルなども手がけてきた。
地山補強土のための独自技術「パンウォール工法」などを活かして取り組む土木事業では、名古屋高速道路や新東名高速道路の修繕工事、千葉県勝浦のメガソーラー造成工事などの実績もある。
1947年創業の徳倉建設は、名古屋市の中心部に本社を構える総合建設会社だ。
土木、建築、さらに海外での工事を行う国際事業の3本柱を主要事業とし、リニューアル事業、愛知県高浜市の市役所本庁舎整備事業などのPPP/PFI事業、宅地造成工事を行う開発事業などを手がけている。
土木工事では、PSR工法、PP工法といった各種技術を取り入れ、仙台市高速鉄道東西線荒井トンネル工区土木工事、東海北陸自動車道六厩高架橋工事などの実績を積み重ねてきた。
(画像元:徳倉建設WEBサイトより引用)
建築工事では、官公庁を始め、医療福祉分野、商業施設、住空間などの幅広い施工を行なっている。これまでの実績として、なごや小校舎棟新築工事、津市新斎場整備運営事業などがある。
国際事業では、タイ、インドネシア、ベトナムなど複数の国や地域で、工場の新築工事、道路改修工事、国立の文化施設・産業施設などの整備を行ってきた。
地元愛知のインフラ整備などの基盤を支えながら、安定した施工品質を活かし、世界でも地域の発展に貢献している企業だ。
名工建設は1941年に設立された企業で、名古屋駅前のJRセントラルタワーズに本店を、東京や静岡など全国6カ所に支店を置いている。
創立当初から会社の中枢を担ってきた土木部門では、トンネル、道路、上下水道、地下鉄工事、市街地開発事業に加え、軌道部門を別途設けており、鉄道施設の建設・維持・補強を得意としている。
新幹線コンクリート構造物の表面保護工法の開発など、産学官協同での研究にも力を注いでいるところだ。
(画像元:名工建設WEBサイトより引用)
近年の施工実績として、紀勢本線熊野川B橋脚基礎補強、三重県の桑名駅改築、大阪府の滝川小学校増築などがある。
工事現場の様子をVRで見ることができる動画を公開しており、えちぜん鉄道福井駅付近 高架橋工事などの様子を体感できるほか、子どもたちが土木・建設業のまめ知識を楽しみながら知ることができる「めいこうキッズ建設ものしり百貨」を公式サイトのコンテンツとして公開するなど、業界の魅力を発信する取り組みにも積極的な企業だ。
日東建設は1949年の創業以来、培ってきた設計力、施工力をもとに中部圏の建設業を支えてきた企業のひとつだ。
「100年先も一番に選ばれる会社」を掲げ、地域密着の事業を展開している。
マンションやオフィスビルをはじめ、工場、病院、一般住宅などを幅広く手がけており、日東建設一級建築事務所で引き受ける高いデザイン性の実現が強みとなっている。
これまでの実績として、名古屋市の中央卸売市場本場塩干仲卸事務所棟、長久手町青少年児童センターなど官公庁から受注した工事も多数ある。
(画像元:日東建設WEBサイトより引用)
とりわけマンションやビルの施工を多く行っており、名古屋市内には自社で9棟の賃貸物件も所有している。
アイシン開発は、自動車部品事業を主力とするアイシングループに属する企業だ。
沿革を振り返るとその歴史は1943年からスタートしており、1993年に3社併合によって設立されたのが現在のアイシン開発だ。
愛知県刈谷市に本社を置き、建設事業、保険事業を中心として、近年では、子会社とともに都市再開発や戸建・マンション分譲、不動産賃貸、介護福祉にも事業を拡大している。
(画像元:アイシン開発WEBサイトより引用)
建設事業での近年の施工例としては、トヨタグループ関連として公益財団法人あすて金KOBAの本館、官公庁からの発注工事として豊橋駅西口駅前地区優良建築物等整備事業や豊田市の梶尾1号古墳移設工事、民間では一般社団法人愛知県自動車整備振興会の三河教育センターなどがある。
また、2014〜2016年には、愛知県の刈谷駅周辺都市再開発プロジェクトに参画するなど、土地活用や不動産管理なども含め、都市開発にもさまざまな側面から貢献している。
ジェイアール東海建設は、JR東海グループの建設会社として、1988年に設立された。名古屋市内に管理部門、土木部と建築部それぞれの本社を置く。
5つの安全(列車の安全、旅客・公衆の安全、労働安全、セキュリティの確保、コンプライアンス)を念頭に置き、安全を最優先させた工事を行なっている。

土木部門が担うのは、路盤、高架橋、橋りょう、トンネルなどの建設工事のほか、都市計画に伴う立体交差や河川改修なども手がける。
2016年には、在来線14線を対象にしたリニア中央新幹線名古屋駅新設に向けた工事で、盛土構造から1線あたり約60~75m間を工事桁5~6連(合計73連)の橋梁構造に受け替えるという、大規模かつ難易度の高い前例のない工事を担当した。
建築部門では、駅や車両検修庫、変電所などの鉄道関連施設だけでなく、企業施設、商業施設、文化施設、住宅まで広く工事を行なっている。
近年では、岐阜県の高山駅改築、静岡県磐田市の東海道本線御厨駅新設などを手がけている。
愛知県岡崎市に本社を置く小原建設は、1906年創業、1946年に設立された100年以上の歴史を持つ老舗企業だ。
岡崎市内に事業部などの拠点も複数持つほか、名古屋市内、東京、大阪に支店を構える。
創業期には岡崎市立高等女学校講堂など地元での工事のほか、滋賀県愛知川上流ダムや、初のRC工事、海上工事も手がけるなど、事業スタートから幅広い工事を行なってきた。

建築事業では、岡崎市役所西庁舎、岡崎市北部地域福祉センターといった官公庁舎の工事を多数行なうなど、地域を支える堅実な企業としての存在感を創業以来保っている。
発注者だけでなく、その土地を日頃から利用している住民も「大切なお客様」として捉える土木事業では、近所への挨拶回りや交通整理を欠かさないなど、配慮を尽くした工事をモットーとしている。
愛知県豊橋市を拠点として、地域密着の事業を展開する神野建設は、初代が市内神野地区での新田開発事業を発起し、1893年に築堤、水田、水路などの工事への着手を持って創業した企業だ。2023年には創業130年を迎えた。

土木工事、湾岸工事、建築工事を柱としており、豊橋市に本店を置く建設会社の中で唯一、港湾土木部を持っていることが特徴だ。
営業用船舶を多数所有しており、防波堤工事、海上橋脚工事、河川、湖沼の浚渫、養浜工事などを手がける。
DXへの取り組みも精力的で、船上や陸上から遠隔操作で潜航が可能な水中ドローンを導入し、安全性の向上、省力化、コスト削減を実現しながら各種調査を行なっている。
AIやIoT、3D、ARなどのデジタル技術を駆使したBIM/CIMも推進中だ。
最新技術を取り入れながら新たな挑戦を続ける姿勢は創業から一貫しており、創立後57年目には建設事業部を立ち上げ、豊橋市にあるこども未来館ココニコ、アクアリーナ豊橋、豊橋市民病院などの大型工事もになっている。
1912年に愛知県海部郡蟹江町で創業し、1950年に建設業登録を経て、1970年に設立された加藤建設は、地元に根付きながら、北海道から九州まで支店や営業所を構えて広く事業を展開している。
(画像元:加藤建設WEBサイトより引用)
自然環境との共存を目指す土木事業では、創業100年を超える経験と実績を活かし、橋梁や道路、上下水道工事といった多様な分野で産業と暮らしの基盤を支えている。
建築事業では、耐震補強工事や大規模な改修工事にも力を注いでいる。
また、加藤建設の特徴は地盤改良工事と圧入ケーソン工事にある。
地盤改良工事では、一例として、ICT建設機械などの認定を取得したパワーブレンダー工法を導入し、視覚的な施工管理装置による手戻り防止や高精度なGNSSによる施工管理などを行ないながら工事に当たっている。
地下空間の有効利用を図る圧入ケーソンでは、アーバンリング工法、PCウェル工法、圧入式オープンケーソン工法などさまざまな技術を用いた工事を提案している。
「建設業をあこがれの職業No.1へ」と掲げた活動を行なっており、2020年には社内でブランディングプロジェクトを立ち上げ、応援ソングの公募、オリジナル絵本の制作など、ユニークな試みを続けていることも注目だ。
数多くの公共事業工事を担ってきた大興建設は、1966年の設立以来、愛知県一宮市に本社を置き、地域とともに発展を続けてきた。
地域社会とのつながりを重要視し、信頼関係に基づいて多様なニーズに柔軟に応える対応力が強みとなっている企業だ。
道路、橋梁、河川、コンクリート構造物、舗装、造成・外構、下水道施設、スポーツ施設、公園などを幅広く施工している土木工事では、2025年には、愛知県から受注した橋梁整備工事・道路改築工事合併工事、国土交通省から受注した木曽川鹿子島地区復旧工事などを手がけている。

建築設備事業も展開しており、給排水衛生設備、空間設備、ソーラーシステム設備、消火設備、し尿浄化槽設備、ライニング工事、管工事などを行なっている。
また、環境事業では、愛知県、名古屋市、一宮市、岐阜県、尾張北部全域の自治体などから発注を受け、道路、側溝清掃、用・悪水路・水路しゅん湈、下水管清掃、下水管内調査、産業廃棄物収集運搬、下水管内面補修、管更生工事などを引き受けている。
1928年に設立された山加運送を前身とする王春工業は、愛知県春日井市に本社を置き、建設業、産業廃棄物処分業、宅地建物取引業を営む。
「誠実・安全・一所懸命」をスローガンとした地域密着型の企業だ。
近年の施工実績としては、愛知県春日井市の旧西藤山台小学校施設整備工事、市道1783号線道路改良工事、地盤沈下対策事業として行なった名古屋市茶屋後地区での茶屋後第一排水路工事、愛知県東海市での防災ダム事業などがある。

公式サイトの採用情報ページでは、働き方をマンガで紹介しており、建設業で人手不足が発生してしまう背景やかつての習慣などをコミカルにわかりやすく解説しながら、土木施工管理試験に向けた座学研修、5ヶ月分の年間ボーナス支給、全国転勤のない働き方など、王春工業の魅力を発信している。
1907年に創業した水野建設は、名古屋市に本社を置き、東海3県を主な活動地域として事業を展開する企業だ。
公共道路建設、公共河川事業、公共上下水道事業をはじめ、公共建築、 個人住宅の建設まで対応している。

主要取引先は、国土交通省、防衛省、文部科学省、厚生労働省のほか、愛知県をはじめとする自治体、名古屋高速道路公社、名古屋港管理組合など公共性の高い工事を中心に手がけている。
施工実績として、各種土木工事に加え、尾張旭市新池交流館ふらっと新築工事、道の駅にしお岡ノ山新築工事、名古屋市の自由ケ丘小学校校舎増築工事などがある。
若手人材の育成と確保にも力を注いでおり、採用に特化した特設サイトでは、平均年齢や残業時間などを数字でわかりやすく公開しているほか、社員紹介やクロストーク記事なども豊富に用意している。
1949年創業の近藤組は、愛知県刈谷市に本社を置き、近藤工業、プラスワン、新日産業、エナジーKを加えた5社からなるグループへと成長を遂げた企業だ。暮らしを形づくる4大事業として、土木、建築、住宅、不動産開発に取り組んでいる。

トータルサポートを強みとしており、200名を越す技術スタッフによる対応、最新工法によって実現した高い品質と安全性を提供している。
AIによる道路診断システム、舗装クラック注入工法、コンクリート製道路側溝蓋の隙間に設置して歩行者の転倒を防止するフィットキャップなど、独自の技術や製品も特徴だ。
施工実績として、愛知教育大学図書館改修、刈谷市保健センターなどの建築工事、刈谷スマートIC整備工事、刈谷市内の野田公園での公共下水道雨水貯留施設整備工事、東京外環自動車道大和田遮音壁工事などがある。
1993年に設立された二友組は、東邦ガスグループの一社として、上下水道工事をコア事業として取り組んでいる。
建築事業部では、商業施設、医療施設、福祉施設、オフィスビルなど民間工事から公共工事まで幅広く対応している。
インフラ事業部では、上下水道工事、電線管路工事などを手がけているほか、別途、上下水道工事を担当する工事部を置いている。
(画像元:二友組WEBサイトより引用)
そのほか、老朽化したインフラ更新や災害復旧工事にも対応する土木部、遺跡調査部、3Dスキャナなどの最新テクノロジーやドローンなどを駆使する測量部、さらには浄水場や水処理センターといった水処理施設や工場の設備更新・補修・改良工事・調査・点検・メンテナンス作業を行なうプラント部、保全・リニューアルを中心に担う保全部がある。
近年では、名古屋市上下水道局から受注した水道関連工事のほか、尾張旭市から受注した渋川小学校トイレ改修工事や名古屋住宅都市局から受注した山田高クラブハウス新築など、幅広い実績がある。
また、NPO法人愛知こどもホスピスを立ち上げ、こどもホスピスプロジェクトの応援を行なっており、土木・建築事業以外の面でも地域への貢献が光る企業だ。
愛知県名古屋市に本社を置く日本技建は、1969年の創業以来、総合エンジニアリング企業であるNDSグループの一員として、社会インフラ整備に尽力している。
名古屋市内の上下水道の新設や補修とメンテナンスの施工を行なっている上下水道工事、地下管路やマンホールといった設備の構築や補修、移設、メンテナンスを手がける通信土木工事・電気工事、そして道路の築造や舗装工事、排水路設備の施工を行なう一般土木工事を事業内容としている。
(画像元:日本技建WEBサイトより引用)
公式サイトでは、採用活動の一貫として、施工管理の業務の流れを紹介しており、工事内容の精査や協力会社の選定、必要資材と行員の手配といった事務所での業務から、近隣住民への工事連絡からはじまる現場での業務まで詳しく触れることで、業界未経験社や新卒応募者にもわかりやすく土木・建設業の仕事内容を解説している。
工業製品出荷額では長年日本一を誇っている。
土木・建設業は、都市の発展や各産業と密接な関係にあり、名古屋駅周辺をはじめとした都市部の再開発、リニア中央新幹線関連工事、三河湾沿岸の港湾・臨海部整備、工場や物流施設の建設など、多様な建設需要が同時並行で動いている。
加えて、人口全国4位の約745万人が暮らす県として、老朽化した道路や橋梁、上下水道の更新、防災・減災対策といった、社会基盤を維持するための工事も欠かせない。
こうした環境の中で、愛知県の建設・土木会社には、単なる施工力だけでなく、工程管理力、技術提案力、さらにはDXを活用した生産性向上や環境配慮への対応など、総合的な力が求められる。
産業インフラと都市インフラが絡み合う地域ならではの現場経験が、各社の強みとして蓄積されてきた。
本記事では、そんな愛知県の総合土木・建設業界の最前線にいる15社を紹介する。各社の歴史、特徴的な技術、代表的なプロジェクト、そして最新の取り組みなどを詳しく見ていこう。
1. 矢作建設工業
1949年にわずか5名で創業し、東海圏を代表するゼネコンのひとつへと発展を遂げた矢作建設工業は、名古屋市に本社を置く東証プライム上場企業だ。
2025年3月期の売り上げは1400億円を超える。1950年には名古屋鉄道から軌道敷内工事を初めて受注して以来、密接な関係が続いており、線路の維持・補修、高架化、駅舎の建築・改修などを数多く担当していることも特徴だ。

(画像元:矢作建設工業WEBサイトより引用)
建築事業では、東海エリア最大規模の設計部門を構えており、マンションやオフィス、商業施設、駅、工場といった幅広い分野で実績を積み重ねている。
IKEA長久手、コートヤード・バイ・マリオット名古屋などの宿泊施設、中部国際空港(セントレア)旅客ターミナルビルなども手がけてきた。
地山補強土のための独自技術「パンウォール工法」などを活かして取り組む土木事業では、名古屋高速道路や新東名高速道路の修繕工事、千葉県勝浦のメガソーラー造成工事などの実績もある。
2. 徳倉建設
1947年創業の徳倉建設は、名古屋市の中心部に本社を構える総合建設会社だ。
土木、建築、さらに海外での工事を行う国際事業の3本柱を主要事業とし、リニューアル事業、愛知県高浜市の市役所本庁舎整備事業などのPPP/PFI事業、宅地造成工事を行う開発事業などを手がけている。
土木工事では、PSR工法、PP工法といった各種技術を取り入れ、仙台市高速鉄道東西線荒井トンネル工区土木工事、東海北陸自動車道六厩高架橋工事などの実績を積み重ねてきた。
(画像元:徳倉建設WEBサイトより引用)建築工事では、官公庁を始め、医療福祉分野、商業施設、住空間などの幅広い施工を行なっている。これまでの実績として、なごや小校舎棟新築工事、津市新斎場整備運営事業などがある。
国際事業では、タイ、インドネシア、ベトナムなど複数の国や地域で、工場の新築工事、道路改修工事、国立の文化施設・産業施設などの整備を行ってきた。
地元愛知のインフラ整備などの基盤を支えながら、安定した施工品質を活かし、世界でも地域の発展に貢献している企業だ。
3. 名工建設
名工建設は1941年に設立された企業で、名古屋駅前のJRセントラルタワーズに本店を、東京や静岡など全国6カ所に支店を置いている。
創立当初から会社の中枢を担ってきた土木部門では、トンネル、道路、上下水道、地下鉄工事、市街地開発事業に加え、軌道部門を別途設けており、鉄道施設の建設・維持・補強を得意としている。
新幹線コンクリート構造物の表面保護工法の開発など、産学官協同での研究にも力を注いでいるところだ。
(画像元:名工建設WEBサイトより引用)近年の施工実績として、紀勢本線熊野川B橋脚基礎補強、三重県の桑名駅改築、大阪府の滝川小学校増築などがある。
工事現場の様子をVRで見ることができる動画を公開しており、えちぜん鉄道福井駅付近 高架橋工事などの様子を体感できるほか、子どもたちが土木・建設業のまめ知識を楽しみながら知ることができる「めいこうキッズ建設ものしり百貨」を公式サイトのコンテンツとして公開するなど、業界の魅力を発信する取り組みにも積極的な企業だ。
4. 日東建設
日東建設は1949年の創業以来、培ってきた設計力、施工力をもとに中部圏の建設業を支えてきた企業のひとつだ。
「100年先も一番に選ばれる会社」を掲げ、地域密着の事業を展開している。
マンションやオフィスビルをはじめ、工場、病院、一般住宅などを幅広く手がけており、日東建設一級建築事務所で引き受ける高いデザイン性の実現が強みとなっている。
これまでの実績として、名古屋市の中央卸売市場本場塩干仲卸事務所棟、長久手町青少年児童センターなど官公庁から受注した工事も多数ある。
(画像元:日東建設WEBサイトより引用)とりわけマンションやビルの施工を多く行っており、名古屋市内には自社で9棟の賃貸物件も所有している。
5. アイシン開発
アイシン開発は、自動車部品事業を主力とするアイシングループに属する企業だ。
沿革を振り返るとその歴史は1943年からスタートしており、1993年に3社併合によって設立されたのが現在のアイシン開発だ。
愛知県刈谷市に本社を置き、建設事業、保険事業を中心として、近年では、子会社とともに都市再開発や戸建・マンション分譲、不動産賃貸、介護福祉にも事業を拡大している。
(画像元:アイシン開発WEBサイトより引用)建設事業での近年の施工例としては、トヨタグループ関連として公益財団法人あすて金KOBAの本館、官公庁からの発注工事として豊橋駅西口駅前地区優良建築物等整備事業や豊田市の梶尾1号古墳移設工事、民間では一般社団法人愛知県自動車整備振興会の三河教育センターなどがある。
また、2014〜2016年には、愛知県の刈谷駅周辺都市再開発プロジェクトに参画するなど、土地活用や不動産管理なども含め、都市開発にもさまざまな側面から貢献している。
6. ジェイアール東海建設
ジェイアール東海建設は、JR東海グループの建設会社として、1988年に設立された。名古屋市内に管理部門、土木部と建築部それぞれの本社を置く。
5つの安全(列車の安全、旅客・公衆の安全、労働安全、セキュリティの確保、コンプライアンス)を念頭に置き、安全を最優先させた工事を行なっている。

(画像元:ジェイアール東海建設WEBサイトより引用)
土木部門が担うのは、路盤、高架橋、橋りょう、トンネルなどの建設工事のほか、都市計画に伴う立体交差や河川改修なども手がける。
2016年には、在来線14線を対象にしたリニア中央新幹線名古屋駅新設に向けた工事で、盛土構造から1線あたり約60~75m間を工事桁5~6連(合計73連)の橋梁構造に受け替えるという、大規模かつ難易度の高い前例のない工事を担当した。
建築部門では、駅や車両検修庫、変電所などの鉄道関連施設だけでなく、企業施設、商業施設、文化施設、住宅まで広く工事を行なっている。
近年では、岐阜県の高山駅改築、静岡県磐田市の東海道本線御厨駅新設などを手がけている。
7. 小原建設
愛知県岡崎市に本社を置く小原建設は、1906年創業、1946年に設立された100年以上の歴史を持つ老舗企業だ。
岡崎市内に事業部などの拠点も複数持つほか、名古屋市内、東京、大阪に支店を構える。
創業期には岡崎市立高等女学校講堂など地元での工事のほか、滋賀県愛知川上流ダムや、初のRC工事、海上工事も手がけるなど、事業スタートから幅広い工事を行なってきた。

(画像元:小原建設WEBサイトより引用)
建築事業では、岡崎市役所西庁舎、岡崎市北部地域福祉センターといった官公庁舎の工事を多数行なうなど、地域を支える堅実な企業としての存在感を創業以来保っている。
発注者だけでなく、その土地を日頃から利用している住民も「大切なお客様」として捉える土木事業では、近所への挨拶回りや交通整理を欠かさないなど、配慮を尽くした工事をモットーとしている。
8. 神野建設
愛知県豊橋市を拠点として、地域密着の事業を展開する神野建設は、初代が市内神野地区での新田開発事業を発起し、1893年に築堤、水田、水路などの工事への着手を持って創業した企業だ。2023年には創業130年を迎えた。

(画像元:神野建設WEBサイトより引用)
土木工事、湾岸工事、建築工事を柱としており、豊橋市に本店を置く建設会社の中で唯一、港湾土木部を持っていることが特徴だ。
営業用船舶を多数所有しており、防波堤工事、海上橋脚工事、河川、湖沼の浚渫、養浜工事などを手がける。
DXへの取り組みも精力的で、船上や陸上から遠隔操作で潜航が可能な水中ドローンを導入し、安全性の向上、省力化、コスト削減を実現しながら各種調査を行なっている。
AIやIoT、3D、ARなどのデジタル技術を駆使したBIM/CIMも推進中だ。
最新技術を取り入れながら新たな挑戦を続ける姿勢は創業から一貫しており、創立後57年目には建設事業部を立ち上げ、豊橋市にあるこども未来館ココニコ、アクアリーナ豊橋、豊橋市民病院などの大型工事もになっている。
9. 加藤建設
1912年に愛知県海部郡蟹江町で創業し、1950年に建設業登録を経て、1970年に設立された加藤建設は、地元に根付きながら、北海道から九州まで支店や営業所を構えて広く事業を展開している。
(画像元:加藤建設WEBサイトより引用)自然環境との共存を目指す土木事業では、創業100年を超える経験と実績を活かし、橋梁や道路、上下水道工事といった多様な分野で産業と暮らしの基盤を支えている。
建築事業では、耐震補強工事や大規模な改修工事にも力を注いでいる。
また、加藤建設の特徴は地盤改良工事と圧入ケーソン工事にある。
地盤改良工事では、一例として、ICT建設機械などの認定を取得したパワーブレンダー工法を導入し、視覚的な施工管理装置による手戻り防止や高精度なGNSSによる施工管理などを行ないながら工事に当たっている。
地下空間の有効利用を図る圧入ケーソンでは、アーバンリング工法、PCウェル工法、圧入式オープンケーソン工法などさまざまな技術を用いた工事を提案している。
「建設業をあこがれの職業No.1へ」と掲げた活動を行なっており、2020年には社内でブランディングプロジェクトを立ち上げ、応援ソングの公募、オリジナル絵本の制作など、ユニークな試みを続けていることも注目だ。
10. 大興建設
数多くの公共事業工事を担ってきた大興建設は、1966年の設立以来、愛知県一宮市に本社を置き、地域とともに発展を続けてきた。
地域社会とのつながりを重要視し、信頼関係に基づいて多様なニーズに柔軟に応える対応力が強みとなっている企業だ。
道路、橋梁、河川、コンクリート構造物、舗装、造成・外構、下水道施設、スポーツ施設、公園などを幅広く施工している土木工事では、2025年には、愛知県から受注した橋梁整備工事・道路改築工事合併工事、国土交通省から受注した木曽川鹿子島地区復旧工事などを手がけている。

(画像元:大興建設WEBサイトより引用)
建築設備事業も展開しており、給排水衛生設備、空間設備、ソーラーシステム設備、消火設備、し尿浄化槽設備、ライニング工事、管工事などを行なっている。
また、環境事業では、愛知県、名古屋市、一宮市、岐阜県、尾張北部全域の自治体などから発注を受け、道路、側溝清掃、用・悪水路・水路しゅん湈、下水管清掃、下水管内調査、産業廃棄物収集運搬、下水管内面補修、管更生工事などを引き受けている。
11. 王春工業
1928年に設立された山加運送を前身とする王春工業は、愛知県春日井市に本社を置き、建設業、産業廃棄物処分業、宅地建物取引業を営む。
「誠実・安全・一所懸命」をスローガンとした地域密着型の企業だ。
近年の施工実績としては、愛知県春日井市の旧西藤山台小学校施設整備工事、市道1783号線道路改良工事、地盤沈下対策事業として行なった名古屋市茶屋後地区での茶屋後第一排水路工事、愛知県東海市での防災ダム事業などがある。

(画像元:王春工業WEBサイトより引用)
公式サイトの採用情報ページでは、働き方をマンガで紹介しており、建設業で人手不足が発生してしまう背景やかつての習慣などをコミカルにわかりやすく解説しながら、土木施工管理試験に向けた座学研修、5ヶ月分の年間ボーナス支給、全国転勤のない働き方など、王春工業の魅力を発信している。
12. 水野建設
1907年に創業した水野建設は、名古屋市に本社を置き、東海3県を主な活動地域として事業を展開する企業だ。
公共道路建設、公共河川事業、公共上下水道事業をはじめ、公共建築、 個人住宅の建設まで対応している。

(画像元:水野建設WEBサイトより引用)
主要取引先は、国土交通省、防衛省、文部科学省、厚生労働省のほか、愛知県をはじめとする自治体、名古屋高速道路公社、名古屋港管理組合など公共性の高い工事を中心に手がけている。
施工実績として、各種土木工事に加え、尾張旭市新池交流館ふらっと新築工事、道の駅にしお岡ノ山新築工事、名古屋市の自由ケ丘小学校校舎増築工事などがある。
若手人材の育成と確保にも力を注いでおり、採用に特化した特設サイトでは、平均年齢や残業時間などを数字でわかりやすく公開しているほか、社員紹介やクロストーク記事なども豊富に用意している。
13. 近藤組
1949年創業の近藤組は、愛知県刈谷市に本社を置き、近藤工業、プラスワン、新日産業、エナジーKを加えた5社からなるグループへと成長を遂げた企業だ。暮らしを形づくる4大事業として、土木、建築、住宅、不動産開発に取り組んでいる。

(画像元:近藤組WEBサイトより引用)
トータルサポートを強みとしており、200名を越す技術スタッフによる対応、最新工法によって実現した高い品質と安全性を提供している。
AIによる道路診断システム、舗装クラック注入工法、コンクリート製道路側溝蓋の隙間に設置して歩行者の転倒を防止するフィットキャップなど、独自の技術や製品も特徴だ。
施工実績として、愛知教育大学図書館改修、刈谷市保健センターなどの建築工事、刈谷スマートIC整備工事、刈谷市内の野田公園での公共下水道雨水貯留施設整備工事、東京外環自動車道大和田遮音壁工事などがある。
14. 二友組
1993年に設立された二友組は、東邦ガスグループの一社として、上下水道工事をコア事業として取り組んでいる。
建築事業部では、商業施設、医療施設、福祉施設、オフィスビルなど民間工事から公共工事まで幅広く対応している。
インフラ事業部では、上下水道工事、電線管路工事などを手がけているほか、別途、上下水道工事を担当する工事部を置いている。
(画像元:二友組WEBサイトより引用)そのほか、老朽化したインフラ更新や災害復旧工事にも対応する土木部、遺跡調査部、3Dスキャナなどの最新テクノロジーやドローンなどを駆使する測量部、さらには浄水場や水処理センターといった水処理施設や工場の設備更新・補修・改良工事・調査・点検・メンテナンス作業を行なうプラント部、保全・リニューアルを中心に担う保全部がある。
近年では、名古屋市上下水道局から受注した水道関連工事のほか、尾張旭市から受注した渋川小学校トイレ改修工事や名古屋住宅都市局から受注した山田高クラブハウス新築など、幅広い実績がある。
また、NPO法人愛知こどもホスピスを立ち上げ、こどもホスピスプロジェクトの応援を行なっており、土木・建築事業以外の面でも地域への貢献が光る企業だ。
15. 日本技建
愛知県名古屋市に本社を置く日本技建は、1969年の創業以来、総合エンジニアリング企業であるNDSグループの一員として、社会インフラ整備に尽力している。
名古屋市内の上下水道の新設や補修とメンテナンスの施工を行なっている上下水道工事、地下管路やマンホールといった設備の構築や補修、移設、メンテナンスを手がける通信土木工事・電気工事、そして道路の築造や舗装工事、排水路設備の施工を行なう一般土木工事を事業内容としている。
(画像元:日本技建WEBサイトより引用)公式サイトでは、採用活動の一貫として、施工管理の業務の流れを紹介しており、工事内容の精査や協力会社の選定、必要資材と行員の手配といった事務所での業務から、近隣住民への工事連絡からはじまる現場での業務まで詳しく触れることで、業界未経験社や新卒応募者にもわかりやすく土木・建設業の仕事内容を解説している。
WRITTEN by
國廣 愛佳
創業支援や地域活性を行う都内のまちづくり会社に勤務後、2019年よりフリーランス。紙面やwebサイトの編集、インタビューやコピーライティングなどの執筆を中心に、ジャンルを問わず活動。四国にある築100年の実家をどう生かすかが長年の悩み。